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オヤヂのご近所仲間日記

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2020年 01月 19日

越冬トンボ観察-15 ホソミイトトンボ(平塚-1)過去見たことのなかった越冬場所

■平塚の過去見たことのなかった越冬場所の確認へ

虫友Iさんが見つけていた平塚方面のホソミイトトンボの生息場所ですが、2018/12/8に訪問した際、越冬個体はツルにいた2頭のみ発見していた。

今シーズンは定点観察として虫友Iさんが単独でホソミイトトンボの越冬個体観察されていた。その際発見した越冬場所を連絡頂いたが、過去こちらが確認していた越冬場所とは全く異なる環境だった。

◾️改めて過去の観察で得たホソミイトトンボの越冬場所
2017/1/9に初の越冬個体を発見してから今季の冬のシーズンまででの観察で6ヶ所程で越冬個体を発見してきた。
以下繰り返しになるのですが、その際見つけた越冬場所は
●チャノキなど緑の葉の中に枯れた細めの枝がある木(高めでも低めでも可)
●細めの枝がある枯れた木(高めでも低めでも可)
●竹林(逆さになった枯れた枝)
●杉やヒノキなどの枯れ気味の枝先や葉先
●枯れたツル植物

■好みの条件
●日当たりは良いが風雨は当たりにくい場所。上側は他の木が覆いかぶさっているなど
●高さは膝下程度にもいるし、大人の目線位の高さが多い(ただもっと高い所にいる可能性もあり、そこは目が届かないので見つけられないだけかもしれない)
回転逃避するため止まる枝やツルは体とほぼ同じ太さかそれ以下
●飛ぶ際、が枝などに当たらない程度の空間がある場所
枝、ツルともほぼ垂直に近い場所(ただ必ずしも垂直が必須というわけではない)
竹の場合、横に倒れていたら下に向かっている枝や、折れた枝なら逆さまに引っかかった状態の場所
引っかかった枝などは揺れ易くても可(その方が鳥などが止まれないので安全性が高いと思われる)
●水辺からは割と離れた場所(決して水の上や湿地の上にはいない。越冬中、水に落ちたら動けない)

これが過去数年で見つけてきた越冬場所の情報だが、今回はこれらとは全く異なる環境ということで、改めて訪問(ご案内ありがとうございます)。

◾️全体像
南向きで日当たりが良いのは共通だが、地形的には土手斜面を垂直に削った様な部分に草が覆いかぶさった様な状態。雨風を遮ってくれる木などはないが、垂直部分は少し奥まっていて、その上に草が覆っているので、雨は避けられそう。

またここから3m程の所に谷戸特有の田んぼ脇を流れる細流があり、水辺に極近いのも異なる点(1枚めの写真では左上の暗めの所が細流となっている)。

今の時期、太陽は8:00頃から当たり始め、山間に隠れる14:30~15:00頃まで当たっている。
越冬トンボ観察-15 ホソミイトトンボ(平塚-1)過去見たことのなかった越冬場所_f0324026_20251528.jpg
SONY α7RIII+Carl Zeiss Batis 2/25

●この場所で越冬している2頭
地面からの高さは共に約20~25cm程度で、この高さも今までとは全く異なる。
▼♂
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越冬トンボ観察-15 ホソミイトトンボ(平塚-1)過去見たことのなかった越冬場所_f0324026_20410402.jpg
SONY α7RIII+FE 90mm F2.8 Macro G OSS
▼♀
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SONY α7RIII+Carl Zeiss Batis 2/25
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SONY α7RIII+FE 90mm F2.8 Macro G OSS

ひとまず現在の個体を撮影したので、別々に12:00近くまで次の越冬個体探索を実施した。
細流周りなど秋口には広くホソミイトトンボを見ていたという事で、その付近の日当たりの良い場所を探しては探索。また少し高い所には太めのヒノキ林があり、優良物件のように思えたので探索してみたが空振り。

●ヤゴ探し
2時間以上探索しても新たな越冬個体は見つからなかったので重い足取りで戻ると、虫友Iさんが水中用の捕虫網を持ってきていて、ヤゴ探しをしていた。
細流に生えている水生植物付近を掬ってもらったが、簡単にミルンヤンマのヤゴが見つかった。既に何度か掬ってみた所、大小サイズの違う2種類のミルンヤンマンのヤゴが見つかったという(家で「日本のトンボ」で確認した。引用させて頂くと「幼虫期間半年~3年程度(2~4年1世代)」とあり、サイズが異なるヤゴが出てきて当然の様)。

ミルンヤンマは7月には羽化するので、今季はこちらでも撮影してみたい。またコシボソヤンマもいるようなので、コシボソヤンマの羽化撮影でも訪問してみたい。

●12:00過ぎ、改めて越冬個体がいた付近を探索
越冬個体が見つかった場所付近はかなり日当たりが良く、気温は手元の温度計で12℃を超えていた。この状況は前回の都下での探索と同様、活動する個体が出てくる可能性があると感じた。

▼改めて♂目線で撮影
越冬トンボ観察-15 ホソミイトトンボ(平塚-1)過去見たことのなかった越冬場所_f0324026_21163175.jpg
SONY α7RIII+Carl Zeiss Batis 2/25

●新たな個体発見
撮影中隣にいた虫友Iさんが「このオスの近くにもう一頭メスがいたが、この♂を撮影中飛ばしてしまったようだ」と話してくれた。この狭い範囲で3頭越冬個体がいたという事で、やはり場所としては良いのでしょう。

その後また別れて近くを探索していたが、暫くして越冬個体近くで探索していた虫友Iさんから「いた!」という声がした。

越冬個体の近くで♀の個体を発見してくれ、越冬個体のいる上側の斜面に移動した個体をそのまま追っていたが、その♀は更に上に逃げた様でロスト。ただ追った斜面でまた2頭見つけてくれた。

気温が上がったのでやはり何処かに潜んでいた個体が活動を開始したようだ(都下での活動開始と同じ)。

▼新たに見つかった♂2頭
撮影してみると共に♂で、先程ロストしたのは♀だったので新たにここで3頭発見となった。
越冬トンボ観察-15 ホソミイトトンボ(平塚-1)過去見たことのなかった越冬場所_f0324026_21395680.jpg
越冬トンボ観察-15 ホソミイトトンボ(平塚-1)過去見たことのなかった越冬場所_f0324026_21395644.jpg
SONY α7RIII+FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS

●13:00頃から越冬場所へ移動する個体の観察開始
ホソミイトトンボについては昨年のオツネントンボの様に越冬場所へ移動する様子はまだ観察出来ていなかった。2頭いた♂は1頭ロストしたが、残った♂については今回チャンスなので見守ることにした。

その時虫友Iさんは「この前の観察では、下にいた♂は今見ている上の斜面にいたが、13:30頃一気に下に降りていったのを見た」と話してくれた。「どうやら越冬場所を記憶していて、戻る時間になるとしっかり越冬場所に戻るようだ」とも。

●以下残った♂の観察
▼13:00過ぎ
クリーニング行動のように腹部を上下し始め、少し翅を震わせたのち短い距離を飛翔。
1分程度静止したのち、また短い距離を飛翔。それを何度か繰り返していた。
見た感じでは良い越冬場所を探しての移動のように思えた。
越冬トンボ観察-15 ホソミイトトンボ(平塚-1)過去見たことのなかった越冬場所_f0324026_22123657.jpg
SONY α7RIII+FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS
▼そこから5分後位
一時日が陰り、一気に気温が下がった。その際一度飛んだが、体が冷えていたためかすぐ地面に落下。そんな様子は初めてみた。
ただその後また太陽が出て気温が上がると、また元気に飛翔した。もしこのまま太陽が出なかったらそのままか、歩いて移動するのかもしれない。

▼13:15位
やがてシダの下に止まり静止した。太陽は雲に隠れたり出たりをし始め、先程まで暖かかったが気温が下がり始めた。
越冬トンボ観察-15 ホソミイトトンボ(平塚-1)過去見たことのなかった越冬場所_f0324026_22163897.jpg
SONY α7RIII+FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS

シダの下で静止してから約30分以上見ていたが、もう翅を動かすこともなく、活動を停止し、ここで過ごすと決めたようだ。
もともとここが越冬場所で、記憶していた場所ということで戻ったのか?については今後の虫友Iさんの観察をお願いしたい(よろしくお願い致します)。

またこんなシダの下でも平気で越冬場所とするのかも気になる。他に越冬している個体がいるかどうか、こちらも是非引き続き観察をお願いしたい。

●朝撮影した2頭を最後に確認
14:00を回り今日の観察は終了。
先程の2頭のエリアも少し冷え込んできたためか、体を枝にしっかり寄せてすっかり越冬モードに変化。

▼♂
越冬トンボ観察-15 ホソミイトトンボ(平塚-1)過去見たことのなかった越冬場所_f0324026_22271384.jpg
SONY α7RIII+FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS
▼♀
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SONY α7RIII+FE 100-400mm F4.5-5.6 GM OSS

■今日の結果
●越冬場所は新たな場所を確認
高さは20cm位とかなり低めでも良いが、暖かく何かで雨が当たらない様な場所。ただ単に斜面では雨が当たりやすいので、垂直になった様な場所で少し空間があるような場所なら可能。

また水場からは3m程だったが、これも過去この様に近い場所には越冬個体はいなかった。気温が下がると動きが悪くなるので、何かのきっかけで下に落ちることもあるので、水が近くにある場所は危険なはず。でも杞憂なのかもしれない。

●気温12℃過ぎ位で活動開始する個体を確認
以前の都下の越冬場所と同様、12℃位から飛び回る個体がいることを確認。
朝撮影した2頭は動かないので、やはり活動温度の閾値が異なる個体がいるのかもしれない。

●越冬場所へは13:00頃から移動準備
冬場、暖かくなる場所は活動する個体が出てくるので、新たに見つかる可能性があるし、もし見つかれば近くで越冬している可能性が高い。

今回は13:00頃から越冬場所を探すような動きを開始し、13:15過ぎにシダの下に静止したまま動きを停止した。他の場所でも発見出来たら13:00頃から1時間ほど追ってみるのが越冬場所を見つける手がかりになりそう。

昨年観察したオツネントンボの越冬場所観察でも太陽が出ていて暖かい日には越冬場所から出てくるが、13:00過ぎから越冬場所近くに戻り、13:30頃からは穴に戻っていった。オツネントンボは太陽が出ていることが冬場の活動には必須で、戻るタイミングは太陽を見て判断している可能性があり、ホソミイトトンボも同様と思われる。

短く飛びながら急に気温が下がった後、体が冷えていたためか飛び上がった瞬間に落下したのはちょっと衝撃的だった。
冬場の活動は急な気温の変化もあり、戻るタイミングを間違えると危険なこともある。
戻るタイミングは大切なので、改めて太陽の動きを見ているのではと思えてきた。

また13:30過ぎに一気に元いた越冬場所に戻るのを虫友Iさんが見ている。どうやらお気に入りの越冬場所は覚えているようだ。


●今回の場所は朝一番で日が差し込む場所
山間で太陽が当たりにくい場所であるが、その中でも山から太陽が登れば早いうちに日光が当たり、暖かくなる場所だった。探索ポイントとして早くから太陽が当たる場所も好条件の一つのように思える。思えば他の越冬場所もそのような所が多かった。


by Nature_Oyaji | 2020-01-19 22:48 | トンボ | Comments(0)


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